ククルビジョン宮平です。
先日2月16日(日)に幸運にも「健康長寿復活のために」という講演を拝聴することができました。簡単ですが忘れたくないことのメモを残しておきたいと思います。
講演内容は著作権も有ると思うので詳細はさけるけれどもとてもためになりました。全国日本学士会という会に参加して偶然拝聴の機会となりました。
後半は、山代先生が専門にされてるタバコ依存の話でもあり、今関わっているアディクションに関することが山程あり、とても勉強になった。
ちなみに、学士会に参加させていただくのは今回が2度目ですが、「生きている世界が違うなぁー」とはこのことで。ほぼ全員スーツに背広、私のテーブルは女性の参加者ばかりで、ほっとしました。
誤解のないようにいうと、私はお医者様でも医療関係者でもないので、なぜそのような身の丈に合わない?場にいるかというと、2年前に母校の沖縄国際大学の評議員に任命いただいて(これも身の丈に合わない話といえばそうだけど・・・)、校友会とのつながりでご招待いただいたのです。
様々な世界をみるのはクリエイティブにはとてもいいことなので、この日も山代先生の貴重な講演と、余興参加した比嘉バイロンさんとつながりができてとても収穫の多い日となった。
それでは、さっそく本題。
「健康長寿県復活のための次世代健康教育」講師:沖縄大学副学長 山城寛
講演のなかで予防教育の大切さを何度も強調されていらっしゃった。本当に大事なことだと思います。先生ご自身が生活改善の予防教育の教材の作成に関わったり、講師として出向いたりしているようです。
以下は講演の中でも紹介された予防教育の教材。
山代先生と、後々、ゆっくり説明したいですが長年の尊敬する友人の一人が関わっているのが2番めの「ちゃーがんじゅー」生活習慣病予防について。
今回の講座も一部はこの内容を抜粋し(未確認)とてもわかりやすかった。なんと沖縄県の事業なので上記リンクからネット環境があればだれでも無料で入手して読むことができます。生活改善について考えてる人も興味本位の人も、ぜひダウンロードして一見の価値ありです。
特に印象の残ったこと
こどもには、睡眠・運動・食事が一番大事。こどもの健康状態は大人にかかっている。沖縄では、保護者が単身の場合が多く働き詰めでこどもの生活習慣まで手が回らないケースも多いのでは?(考察)大人が変わればこどもがかわる!
なかでも恐ろしいのはタバコの健康被害、同時にこれを直せば全国的な死亡者も大幅に減らせる。そして正しい知識と生活習慣で予防できる。(やらない手はない。しないのはもったいないし、おそろしいなー)
COPD(慢性閉鎖性肺疾患)の死亡率順位が沖縄県は一位(私の父も肺気腫、肺がんだったのでその一人といっていい)これはとても恐ろしい病気。(息ができなくて死ぬほど苦しい。それって心底嫌だなぁ!と思う。こんな病気にかかってしまう、と知ってたら小さいときに父親にタバコを辞めて!と強くいってたな、と心底思う。)こどもに言われて喫煙外来を受ける人は多いらしい!こどもが変われば、大人が変わる!
そして、沖縄が健康県じゃなくなった原因の考察についてかなり納得がいったお話
講演のなかでも、とくに興味深かったのが、戦後米軍統治下のもとで県民がおわざるをえなかった負の遺産について。
具体的には①統治政策としての依存物質(タバコ、お酒)の推奨②戦争が終わっても飢餓で6000人以上の人が死亡したという背景があるなかで、バーカー説(DOHaD説 低出産)が沖縄戦にも当てはまるのではないかということ がとても興味深かった。
・ バーカー説(DOHaD説ナチスドイツの占領下のもとオランダのある村が食糧難にあい6万人の餓死者をだした)このような状況下で妊娠した母体を追跡調査すると、胎児期の栄養不良はおよそ3代続くなどがわかった、という説。
うるま、バイオレットなどのチープなタバコの存在は有名で、「なつかしい」ことから、一見庶民の味方っぽい市民権を得てる。だけど、本土なら捨てるような安いタバコ葉から作られたものが沖縄に輸出されていただけで。県議会で「沖縄の文化をなくすのか」などの発言があったそうで、そもそも沖縄産のものではなく宮崎県で作られているので、政治家はもっと勉強して下さい、という苦言もありました。(もちろんそれで商売をしている人の職がなくなる、ということはあるでしょうが・・・県民全体の健康被害を優先に考える政治であってほしいですね。)
また、現在は20~30代の女性のやせ志向、喫煙率上昇、高齢出産の増加、などで低出生体重増加が起きやすくなっているのも耳の痛い話でした。歯周病も関連が認められたということ。(なので、はー。歯医者いかなければ。)
とにかくとても気づきが多い貴重な講演でした。この場を借りて、山代寛先生ありがとうございます。
その後余興を担当した比嘉バイロンさんの半生は面白く語られており楽しかった。けれども、ある意味で沖縄の戦後を象徴するようなお話でもあり、過酷な幼少時代の話でもあった。それでも社会のせいにせず、しっかり自分の足でたっているバイロンに尊敬の念を覚えた。いつか詳しく、お話を伺ってみたい!
つれづれ思ったこと
「依存症ビジネス」の流れに消費者が気づく、ことがとても大事だな、と。カナダ在住のときにアルコール依存に配慮したCMのルール(直接飲むシーンを一切出さない)や深夜お酒を販売しないというルールが機能しており、日本との違いにびっくりした記憶がある。あまり注目はされないけれども、「こどもを対象にした広告はなかった」地下鉄・街自体がとても静かだったこと(騒音を出す広告がなかった)にも気づき、日本経済の倫理なき経済活動自体が改善しないと依存症の源流は無くならないのじゃないか・・・と感じた。
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